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2・5・2 道路

(1)位置付け
タイにおける鉄道以外の輸送体系は、1950年代までは河川や運河を利用する水運が中心であったが、1960年代に入り社会資本の整備が道路を中心に行われたこともあり、急速にモータリーゼーションが進んだ。
タイ国内における旅客及び貨物輸送の実績は、道路による輸送がそれぞれ91%、84%を占めており、日本の場合の66%、51%に比べ、道路に依存する割合が非常に高くなっている。
(2)道路の概況
国土全体をネットワークする国道、県道の総延長は約53,000kmで、舗装率は90%を超える。
またバンコク周辺の高速道路の整備は1978年に始まり、現在約50kmが供用されている。第7次道路整備5ヵ年計画の完了(1996年)時点では225kmに達する予定である。
(3)自動車保有台数
表2・5−1に自動車保有台数の推移をしめす。特徴としては乗用車の73%、バスの67%がバンコクに集中していること、全体の半数以上をトラックが占め、さらにバスが乗用車の半数を占めていることである。
このことからタイ全体としては、車の用途は物資輸送のトラックが重要な位置を占めていること、バンコクでは旅客輸送手段の多くをバスが担っていることが窺える。

 

 

 

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